漫画 君たちはどう生きるか 読了
本の紹介
吉野 源三郎さん作、羽賀 翔一さん画による「漫画 君たちはどう生きるか」をようやく読むことができた。本屋さんで目にとまるたびに気になっていた本。この度、図書館で発見したためすぐさま読み上げた。
心に刺さった文章
しかし、自分たちの地球が宇宙の中心だという考えにかじりついていた間、人類には宇宙の本当のことがわからなかったと同様に、自分ばかりを中心にして、物事を判断してゆくと、世の中の本当のことも、ついに知ることができないでしまう。
まして、人間としてこの世に生きているということがどれだけ意味のあることなのか、それは、君が本当に人間らしく生きてみて、その間にしっくりと胸に感じ取らなければならないことで、はたからは、どんな偉い人を連れてきたって、とても教え込めるものじゃあない。
子供のうちはそれでいい。しかし、もう君の年になると、それだけじゃあダメなんだ。肝心なことは、世間の目よりも何よりも、君自身がまず、人間の立派さがどこにあるか、それを本当に君の魂で知ることだ。
世間には、他人の目に立派に見えるように、見えるようにと振る舞っている人が、ずいぶんある。そういう人は、自分がひとの目にどう映るかということを一番気にするようになって、本当の自分、ありのままの自分がどんなものかということを、ついお留守にしてしまうものだ。 僕は、君にそんな人になってもらいたくないと思う。
一人一人の人間が、みんないちいち、猿同然のところから出直したんでは、人類はいつまでたっても猿同然で、決して今日の文明には達しなかっただろう。
僕たちも、人間であるからには、たとえ貧しくともそのために自分をつまらない人間と考えたりしないように、また、たとえ豊かな暮らしをしたからといって、それで自分を何か偉いもののように考えたりしないように、いつまでも、自分の人間としての根内にしっかりと目をつけて生きて行かなければいけない。
自分の受けている幸せが、めったにあることがじゃないと思えばこそ、われわれは、それ感謝する気持ちになる。それで、「ありがたい」という言葉が「感謝すべきことだ」という意味になり、「ありがとう」といえば、お礼の心持ちを表すことになったんだ。
この点から見てゆくと、大きな顔をして自動車に中にそりかえり、すばらしい邸に住んでいる人々の中に、案外にも、まるで値打ちのない人間の多いことがわかるに違いない。
英雄とか偉人とかいわれている人々の中で、尊敬ができるのは、人類の進歩に役立った人だけだ。そして、彼らの非凡な事業のうち、真に値打ちのあるものは、ただこの流れに沿って行われた事業だけだ。
たとえ、そのときは苦しくても、その経験を忘れてはいけないの。これからの長い道のりの中で…きっと何度も背中を押してくれるから…。
太陽みたいにたった一つの大きな存在が世の中を回しているのではなく、誰かのためにっていう小さな意志がひとつひとつ繋がって僕たちの生きる世界は動いている。
今後の自分へ
間違えることもある。間違えることの方が多い人生だけど、それを正そうとできるのも自分だ。成功も失敗も結局は、何を選ぶかだ。選んだ先に何が待っているかはわからないけど、自分のこと以外はどうすることもできないのだから、どうすることもできる自分のことを一生懸命にやっていこうと思う。
最後に
ひとの弱さ、ひとの強さ、ひとの何たるかを説く本であった。80年も読み続かれている訳だ。最高の一冊であった。

