ペンギン・ハイウェイ 読了
本の紹介
森見 登美彦 さんによる「ペンギン・ハイウェイ」は天才小学4年の男が主人公の話である。「ペンギン」という可愛い言葉に目を引かれたわけではなく、それを書いている「森見登美彦」さんを見つけてついつい手を伸ばした次第である。「夜は短し歩けよ乙女」からすっかりファンである。
心にささった文章
ペンギンたちが海から陸に上がるときに決まってたどるルートを「ペンギン・ハイウェイ」と呼ぶのだと本に書いてあった。 P24
妹が赤ちゃん時代によだれをたらしていた毛布だけれど、母が入念に洗ってくれたから安心である。 P58
地球がまるいことがわかっても、やっぱり世界の果てみたいな場所が、僕らが歩いていけるどこかにある気がする。 P82
「問題が何か、ということが分かるのは、たいてい何度も間違ったあとだ。でも訓練を積んだ人は、だんだんそれを見つけるのが上手になる」 P96
「ウチダ君が新しく知ったことや、思いついたことなら、なんでもいいんだ」 P136
「大事なことがぜんぶ一目で見られるようにだよ。そのようにして何度も何度も眺める。どのメモとどのメモに関係があるのか、いろいろな組み合わせを頭に中で考える。ずっと考える。ご飯を食べるときも、歩いているときも。書いたメモが頭の中でいつも自由に飛び回るようになる。そうしたら、毎日よく眠る」 P307
電車の中で、ぼくはお姉さんに色々なことを教えてあげるつもりである。どのようしてペンギン・ハイウェイを走ったか。ぼくがこれからの人生で冒険する場所や、ぼくが出会う人たちのこと、ぼくがこの目で見るすべてのこと、ぼくが自分で考えるすべてのこと。つまりぼくが再びお姉さんに会うまでに、どれぐらい大人になったかということ。そして、ぼくがどれだけお姉さんを大好きだったかということ。どれだけ、もう1度会いたかったかということ。 P383
今後の自分へ
この主人公のように、未来のために、明日のために、今の自分を研鑽し、昨日の自分よりえらくなる、そんな過ごし方はしてこなかった。そんな考えは頭の隅にはあっても、直接的に現ることはなかっただろう。このBlogも手帳生活も、自分の未来のために昨日の自分よりもえらくなるためにやっていることだから、継続する励みになる考え方であった。
最後に
正直、「夜は短し歩けよ乙女」の方が面白かった。楽しいフレーズも多くあった。その結果、なかなか読み進めることができなかった。しかし、主人公が研究を進めていく中で、仮説が確証になっていく中で、物語が動き出し、どんどん面白くなっていった。そう、一気に読み上げてしまった。さすが森見先生だ。ただ、最後の一文まで、この小説が恋愛小説であったことはわからなかった。

