迷惑な終活 読了
本の紹介
内館 牧子 さんが筆者の「迷惑な終活」はファンキーな表紙が目に飛び込む。どんな話なのか手に取ってみたくなる表紙はもちろん。タイトル通りの終活について、しかも、かなり迷惑な終活がシリアスにもコミカルにも読むことができる素敵な本であった。
心に刺さった文章
女にはノスタルジーが希薄だ。常に「今」だ。今をどう楽しみ、どう生きるか。 P105
「人はね、若者でも老人でもみじめにされるのが一番こたえる」 P136
「みじめな同居より、孤独死の方がずっと幸せ」 P138
誰でも一人残らず、自分が主人公の波風と向かい合う。それが望まぬものであっても、放り込まれる。人間はそこからなのだ。 P139
「いじめる対象が、キラキラしてること」 P148
「だけど、老人になると、もめごとこそが力になる。もめごとがジイサンバアサンを生き生きさせるんだよ」 P163
「人生で一番難しいのは、七十代の生き方かもしれないな。快適なら快適で、問題が出るんだから」 P188
父も母も「やり残したことをやる」という終活には、生きる気合いが入るのだ。 P256
さっき、礼子が言った「夫婦水入らずの」という言葉が、妙に嬉しい。 P291
もしかしたら今までずっと、妻をどこかで「家事を担う人間」として見ていたかもしれないと思った。その上、「面倒を見てほしい」と思っているなら、それこそナマ明治だ。 P292
だが、自分はもう社会では社会では用もない人間なんだと、思っていただろう。何かを頼まれることもなく、誰かの役に立てるわけでもない。昭次にしても、若くなったのはそれを自分で乗り越えたからだ。 P296
本の感想
表紙だけで選んだ一冊が面白いと心が湧き立つ。この本は特に面白かった。物語が頭の中で鮮明に浮かび上がってきた。さまざまな意見がありそうだが、終活に関して、後世に迷惑をかけないように準備をする終活も、自分のやり残したことに挑戦する終活も、どちらも大事なように感じる。生きているのだから、生きているうちにできることをできる範囲でやりたいなと思うし、親にもそうであってほしいと願うばかりだ。
最後に
人生100年時代というけれど、身体の衰えはあるだろうし、何をもって生きるかが大切になってくる世の中になると思う。迷惑でも自分を優先して過ごしたいなと思う。この本の終活は本当に迷惑極まりないのだが。

